出展が決まると、主催者から「出展者情報の登録をお願いします」という案内が届きます。会社概要、出展製品、キーワード、画像……。ブースの準備や印刷物の入稿に追われる中で、つい後回しにして締切直前に会社案内の文章をそのまま貼り付けてしまった、という方も多いのではないでしょうか。
しかし、この出展者情報は来場者が「どのブースに行くか」を決めるときに実際に見ているページです。この記事では、初めて出展する方に向けて、出展者情報がどこで使われるのか、何をどう書けば検索で見つけてもらえるのか、締切までにどう段取りするのかを具体的にまとめます。
出展者情報は「会期前のブース」である
多くの展示会では、公式サイトに出展者検索のページがあり、来場者は事前に気になる会社をチェックしてから会場に来ます。登録した内容は、主に次のような場所に使われます。
| 掲載場所 | 主な使われ方 |
|---|---|
| 公式サイトの出展者検索 | キーワードや業種で検索され、一覧と詳細ページに表示される |
| 会場ガイド・公式ガイドブック | 小間番号と社名、短い紹介文が掲載される(文字数が少ないことが多い) |
| 公式アプリ | 来場者が「お気に入り」に登録し、会場内で場所を確認する |
| 主催者のメールマガジンや特集ページ | テーマに合う製品が選ばれて紹介されることがある |
つまり、出展者情報は会期前から24時間開いている「もうひとつのブース」です。会場のブースを人が通りかかるのは3日間だけですが、出展者ページは申込直後から会期後まで、数か月にわたって見られる可能性があります。来場者が多い展示会ほど、事前に回る順番を決めてくる人も増えます。ここが空欄や一行だけだと、その時点で候補から外れてしまいかねません。
検索で見つけてもらうための書き方
出展者検索のフリーワード検索は、一般的に社名・会社概要・製品概要・登録キーワードなどの文字を対象にしています。来場者が打ち込む言葉が、どこにも書かれていなければヒットしません。ポイントは次の3つです。
1. 来場者が検索する言葉で書く。社内で使っている製品名や略称ではなく、来場者が困りごととして入力しそうな言葉を入れます。たとえば自社製品名が「〇〇シリーズ」でも、来場者が探すのは「検品 自動化」「省人化」「小ロット 印刷」といった言葉です。営業担当に「お客様は最初にどんな言葉で問い合わせてくるか」を聞くと、候補がすぐに集まります。
2. 冒頭の1〜2文で「誰の、何を解決するか」を言い切る。一覧画面では紹介文の冒頭しか表示されないことがよくあります。「創業〇年、〇〇を手がける総合メーカーです」から始めるより、「食品工場の目視検品を、カメラとAIで自動化する装置を展示します」のほうが、読む人にとって判断がしやすくなります。ブースの一番上に掲げる言葉と同じ考え方で、詳しくは展示会で3秒のうちに伝わる言葉の決め方でも解説しています。
3. 会場で何ができるかを書く。「実機デモを毎日11時・14時に実施」「サンプルを持ち帰れます」「導入事例の資料をお渡しします」など、ブースに来る理由を具体的に書いておくと、お気に入り登録や事前アポイントにつながりやすくなります。
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1小間のブース、いくらでつくれる?
いずれも1小間(3m×3m)・税別。照明込みで、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金です。
画像と製品ページは「登録できる枠を全部使う」
出展者検索の一覧では、製品画像が表示される展示会が増えています。画像がある会社とない会社が並ぶと、見た目の差は想像以上に大きくなります。登録枠が用意されているなら、遠慮せず全部埋めるのが基本です。
画像は、製品を使っている場面や大きさが分かる写真がおすすめです。白背景の製品写真だけだと、何に使うものか伝わりにくいことがあります。形のないサービスなら、操作画面や導入前後の比較図、サービスの流れを図にしたものでも構いません。目安として、横長の画像で1枚あたり幅1,200px程度あれば、多くのサイトで粗さが目立ちません(推奨サイズは主催者のマニュアルを必ず確認してください)。
また、展示会によっては製品ごとに個別の紹介ページを複数持てる場合があります。主力製品を1つに詰め込むより、来場者の目的別に「製品A」「製品B」「導入サポート」のように分けたほうが、検索に引っかかる言葉の幅も広がります。
会社のWebサイトへのリンクも忘れずに
出展者ページには、自社サイトのURLを載せる欄があることがほとんどです。ここに会社のトップページを入れるだけでは、せっかく興味を持った人が目的の情報にたどり着けないかもしれません。展示会の出展案内や、出展製品の紹介ページに直接つなぐのが理想です。受け皿となるページの作り方は展示会とWebをつなぐ受け皿のつくり方で詳しく紹介しています。
あわせて、出展者ページの内容は招待状のメールやSNSでの告知にもそのまま流用できます。最初に一度しっかり書いておけば、招待券・メール・SNSを使った事前集客の文章づくりもぐっと楽になります。
締切までの段取りと、登録後の見直し
出展者情報の登録締切は、会期の2〜3か月前に設定されていることが多く、ガイドブックの掲載分はさらに早いこともあります。目安として、次のような流れで進めると慌てずに済みます。
| 時期(目安) | やること |
|---|---|
| 申込直後 | 出展者マニュアルで登録項目・文字数・画像サイズ・締切を確認し、社内の担当者を決める |
| 締切の3〜4週間前 | 営業担当から検索キーワード候補を集め、紹介文の下書きをつくる |
| 締切の2週間前 | 画像を用意し、上司や営業と内容を確認する |
| 締切の1週間前 | 登録・入力。公開画面のプレビューで、改行や文字切れを確認する |
| 会期1か月前〜直前 | デモの時間や新製品情報など、決まった内容を追記・更新する |
ガイドブックなど印刷物に載る分は締切後に直せませんが、Web上の出展者ページは会期直前まで更新できることがよくあります。一度登録して終わりにせず、ブースの内容が固まった段階でもう一度見直しましょう。実際に自社名やキーワードで検索して、どう表示されるかを来場者の目線で確かめるのもおすすめです。
ブースのデザインと出展者ページの言葉がそろっていると、事前に見て来てくれた人が会場で迷わず見つけられます。ブースの見せ方の参考には東京フィルムアートの施工事例もご覧ください。
よくある質問
Q. 会社案内の文章をそのまま使ってもいいですか?
A. 使っても問題はありませんが、そのままだと「会社の紹介」になりがちです。来場者が知りたいのは「この展示会で何が見られるか」なので、冒頭だけでも出展製品と会場でできることに書き換えるのがおすすめです。
Q. 英語の欄もあります。空欄でも大丈夫ですか?
A. 海外来場者が多い展示会では、英語の欄がそのまま海外向けの検索に使われます。社名と製品名、1〜2文の紹介だけでも入れておくと、見つけてもらえる可能性が広がります。翻訳ツールを使う場合も、製品名や専門用語は社内で確認しておきましょう。
Q. 新製品の情報を事前に出しすぎると、競合に知られませんか?
A. 気になる場合は「新製品を初公開」「詳細は会場で」と予告だけにする方法もあります。すべてを伏せるより、来場する理由として期待感を持たせるほうが、事前集客としては効果的です。
まとめ
出展者情報の登録は地味な事務作業に見えますが、来場者が「行くブース」を決める入口になる大切な準備です。来場者が検索する言葉で書く、冒頭で「誰の何を解決するか」を言い切る、画像や製品ページの枠を使い切る、リンク先を整える、そして会期前にもう一度見直す。この5つを押さえるだけで、会場に来る前から選ばれる確率は大きく変わります。ブースづくりと同じくらい、ぜひ丁寧に取り組んでみてください。
東京フィルムアートでは、初めての出展でも安心の展示会ブース装飾サービスを提供しています。イメージ図を選ぶだけで概算見積もりがつくれる「NEIGHBOR」もぜひご活用ください。
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