初めての出展が決まったものの、「展示会って、そもそもどんな雰囲気なんだろう」と想像がつかない。ブース装飾の打ち合わせでも、何を基準に良し悪しを判断すればいいのか分からない。そんな担当者の方に一番おすすめしたいのが、出展する前に一度「来場者として」展示会を見に行くことです。
ただ、何となく会場を歩くだけでは「人が多かった」「大きいブースはすごかった」という感想で終わってしまいます。この記事では、出展前の下見で何を見て、何を持ち帰れば自分たちのブースづくりに生かせるのかを、当日の動き方とあわせて具体的に整理します。
下見はどの展示会に、いつ行くのがいいか
理想は、自分たちが出展する展示会の「前回開催」を見ることです。同じ会場・同じ客層・同じ規定のもとで、ほかの出展者がどう戦っているかがそのまま参考になります。開催が年1回で間に合わない場合は、同じ主催者の別の展示会や、同じ会場で開かれる近い業界の展示会でも十分に役立ちます。
日程は、可能なら初日の午前中がおすすめです。来場者の流れが最も多く、各ブースの呼び込みや配布物も出そろった状態を見られます。時間の目安は、1ホール分をじっくり見るなら半日。広い会場すべてを回ろうとすると、ひとつひとつの観察が浅くなります。自社の出展ゾーンに近いエリアに絞るほうが、得られるものは多くなります。どの展示会に出るか自体がまだ決まっていない場合は、自社に合う展示会の選び方もあわせて参考にしてください。
見るべきは「大きなブース」より「自分と同じ規模のブース」
会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのは何十小間もある大手企業のブースです。華やかで参考にしたくなりますが、予算も人数もまったく違うため、そのまま真似できる部分はわずかです。初出展の下見で本当に見てほしいのは、自社と同じ1〜2小間(1小間はおおむね3m×3m)の小さなブースです。
同じ広さでも、人が絶えず立ち止まっているブースと、素通りされているブースがはっきり分かれているはずです。その差がどこから来ているのかを考えるのが、下見の一番の目的です。よく見ると、差は装飾の豪華さよりも「何の会社か一瞬で分かるか」「入口がふさがれていないか」「スタッフが通路に向いているか」といった基本の部分に出ていることが多いものです。
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1小間のブース、いくらでつくれる?
いずれも1小間(3m×3m)・税別。照明込みで、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金です。
当日に使える観察チェックリスト
漠然と眺めないために、気になったブースごとに次の項目を確認してみてください。5〜10ブースほど見比べると、共通する「うまいやり方」が見えてきます。
| 見る項目 | 確認のしかた |
|---|---|
| 社名・キャッチコピー | 通路の向かい側(約5m先)から読めるか。何の会社か3秒で分かるか |
| 入りやすさ | 通路側に机や壁が出すぎていないか。来場者が一歩入れる余白があるか |
| 展示物の量 | 並べすぎて主役がぼやけていないか。目玉の展示物は1〜2点に絞れているか |
| スタッフの動き | 座り込んでいないか。声かけの第一声は何か |
| 配布物 | 何を、どのタイミングで渡しているか。受け取った後に持ち歩きやすいか |
| 照明・色 | 隣のブースに埋もれていないか。暗く見えるブースの原因は何か |
特に社名サインは、近くで見ると立派でも、少し離れると読めないケースがよくあります。実際に通路の反対側まで下がって確認すると、文字の大きさの感覚がつかめます。サインの考え方は展示会ブースの社名サインとキャッチコピーの決め方で詳しく解説しています。
来場者側の動きも観察する
ブースだけでなく、来場者がどう歩いているかにも目を向けてください。入口から入った人がまずどちらへ流れるか、休憩スペースやセミナー会場の近くで人がどれくらい滞留しているか、通路のどのあたりで足が速くなるか。こうした流れを知っておくと、自社の小間位置がどんな条件なのかを具体的にイメージできます。
もうひとつ試してほしいのが、自分自身が「声をかけられる側」になることです。どんな一言なら足を止めたくなったか、逆にどんな対応で居心地が悪くなったか。この実感は、そのまま自社スタッフへの説明材料になります。通路の流れとブースの関係は展示会ブースのレイアウトと動線の考え方も参考になります。
写真とメモの残し方、持ち帰った後の使い方
ブースの写真を撮るときは、必ずスタッフに一声かけて許可をもらいましょう。展示会によっては撮影自体を禁止している場合もあるので、事前に公式サイトの来場者向け案内も確認しておくと安心です。撮った写真には「なぜ良いと思ったか」を一行でメモしておくと、後で見返したときに意味が分かります。
持ち帰った情報は、A4用紙1枚程度に「取り入れたいこと」「避けたいこと」「自社ならどうするか」の3つに分けてまとめるのがおすすめです。このメモと写真をブース装飾会社との最初の打ち合わせに持っていくと、「こういう雰囲気にしたい」「これは避けたい」がすぐに伝わり、提案の精度が上がります。言葉だけで説明するより、ずっと早く認識がそろいます。当社がこれまで手がけたブースの雰囲気は施工事例でもご覧いただけます。
よくある質問
Q. 出展予定の展示会の前回開催が終わってしまっていたら?
同じ会場で開かれる別の展示会や、近い業界の展示会でも十分参考になります。また、主催者の公式サイトや過去の出展者のSNSには会場写真が多く公開されているので、それを見比べるだけでも小規模ブースの傾向はつかめます。
Q. 下見には何人で行けばいいですか?
可能であれば、当日ブースに立つ予定の人を含めて2〜3人で行くのがおすすめです。担当者だけが雰囲気を知っている状態より、立つ人自身が会場の空気を体感しておくほうが、本番での動きがスムーズになります。
Q. 気になるブースの出展者に話を聞いてもいいですか?
来場者として普通に商品の説明を聞く分には問題ありません。ただし、会期中のスタッフは商談が最優先です。ブースのつくり方や費用を根掘り葉掘り聞くのは控え、混雑している時間帯は避けるのがマナーです。
まとめ
出展前の下見は、数時間でできる最も効果の高い準備のひとつです。大きなブースではなく自社と同じ規模のブースを見比べ、チェックリストで差を言葉にし、写真とメモを打ち合わせに持ち込む。この流れを一度やっておくだけで、ブースづくりの判断に迷う場面がぐっと減ります。初めての出展だからこそ、本番の前に一度「来場者の目」を体験しておきましょう。
東京フィルムアートでは、初めての出展でも安心の展示会ブース装飾サービスを提供しています。イメージ図を選ぶだけで概算見積もりがつくれる「NEIGHBOR」もぜひご活用ください。
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