出展が決まって主催者から届いた分厚い「出展社マニュアル」。ページをめくると「小間装飾については下記の指定業者へお申し込みください」とあります。一方でネットで「展示会 ブース 装飾」と検索すると、たくさんの会社が出てくる。結局どこに頼むのが正解なのか——初出展で意外とつまずきやすいのが、この「発注先選び」です。
この記事では、発注先にはどんな種類があり、自社はどれを選べばいいのかを、判断の軸と費用の目安を交えて整理します。
展示会ブースの発注先は、大きく3種類
まず全体像を押さえましょう。ブース装飾の依頼先は、おおまかに次の3つに分かれます。
1. 主催者の指定業者(会場装飾会社)
展示会の会場設営そのものを請け負う会社です。マニュアルに申込書が綴じ込まれている「パッケージブース」の窓口がここ。会場の構造もルールも熟知しており、手続き面はいちばんラクです。
2. ブース装飾の専門会社(施工会社)
システム部材の在庫や木工の製作体制を自社で持つ会社です。設計から施工まで一貫して担当できるため、「こういう見せ方をしたい」を形にしやすいのが特徴。私たち東京フィルムアートもここに含まれます。
3. デザイン事務所・広告代理店
デザインは自社、施工は提携先に外注するかたちです。販促全体をまとめて相談したいときに向く一方、間に入る会社が増える分、費用と伝言ゲームのリスクは上がります。
指定業者と外部の装飾会社、何が違う?
初出展の方がいちばん迷うのは「1と2のどちらにするか」です。主な違いを整理しました。
| 項目 | 主催者の指定業者 | 外部の装飾会社 |
|---|---|---|
| 申し込みの手軽さ | マニュアルの申込書1枚で完結することが多い | 相見積もり・打ち合わせが必要 |
| デザインの自由度 | 決められたパッケージから選ぶ形式が中心 | 小間の形状や展示物に合わせて設計できる |
| 会場規定の把握 | 会場ごとの規定を熟知している | 会社によって差がある(事前確認が必要) |
| 費用感 | パッケージは明朗だが、追加装飾を足すと膨らみやすい | プランによる。壁面中心なら抑えられる |
| 次回への流用 | その回限りのレンタルが基本 | グラフィックや什器を次回に持ち越せる場合がある |
ざっくり言えば、「手間をかけずに最低限整える」なら指定業者、「限られた小間数でも成果を出したい」なら外部の装飾会社、という住み分けです。
展示会ブースかんたん見積もり「NEIGHBOR」
1小間のブース、いくらでつくれる?
いずれも1小間(3m×3m)・税別。照明込みで、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金です。
外部に頼むときに必ず確認したい3つのこと
外部の装飾会社に頼むこと自体は、ほとんどの展示会で問題なく認められています。ただし、次の3点は事前に確認しておいてください。
(1)施工業者の登録・届出が必要か
多くの展示会は、外部業者が施工する場合に「小間内装飾届」などの提出を求めます。締切は会期の1〜2か月前が多く、遅れると当日の作業許可が下りません。装飾会社が代行してくれるのが普通ですが、「誰が出すか」は必ず確認を。
(2)電気工事は指定業者経由が必須のケースが多い
ブースの照明やモニターに使う電源工事は、安全管理の都合から「電気工事だけは指定業者に申し込む」というルールになっている展示会が多数派です。装飾は外部、電気は指定業者、という併用は珍しくありません。詳しくは展示会の提出書類と申請手続きの基本もあわせてご覧ください。
(3)搬入出の車両手配
会場によっては搬入車両の入館証が事前申請制で、時間帯も指定されます。「そこも御社でやってもらえますか」と初回の打ち合わせで聞いておきましょう。
自社はどっち? 4つの判断軸
次の4つを順番に考えると、答えが出やすくなります。
- 小間数……0.5小間(幅約1.5m×奥行約3m)は装飾できる範囲が限られ、パッケージで十分なことも。1小間(幅約3m×奥行約3m)以上なら壁面の使い方で印象が大きく変わります
- 展示物の条件……重量物を置く、大きな電源が要る、天井から吊りたい。こうした条件があるなら設計段階から相談できる装飾会社が安全です
- 来場者に何をしてほしいか……「社名を覚えてもらう」だけなら壁面中心でも成立。「体験してもらう」「その場で商談する」なら動線設計が要ります
- 今回だけか、続けるか……年2回以上出るなら、グラフィックや什器を使い回せる設計にしておくと2回目以降が安くなります
費用はどのくらい見ておけばいい?
相場は展示会や時期によって幅がありますが、参考として当社「NEIGHBOR」の価格をご紹介します。いずれも照明込みの参考価格で、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金です。
| プラン | 1小間 | 2小間 |
|---|---|---|
| 壁だけプラン | 18万円〜 | 28万円〜 |
| システムブース | 28万円〜 | 42万円〜 |
| 木工ブース | 72万円〜 | 105万円〜 |
「まずは白い壁を立てて、そこにグラフィックを貼る」構成なら、外部に頼んでもパッケージと大きく変わらない金額に収まることがあります。工法の違いはシステムブースと木工ブース、どっちを選ぶ?で解説しています。仕上がりは施工事例もご覧ください。
よくある質問
Q. 指定業者以外に頼むと、主催者に嫌がられませんか?
いいえ、外部業者の施工は一般的に認められています。必要なのは所定の届出を期限内に出すことだけ。届出さえきちんとしていれば、主催者側から何か言われることはまずありません。不安なら事務局に「外部業者で施工予定です」と一言伝えておくと安心です。
Q. 見積もりは何社から取るべきですか?
2〜3社が現実的です。それ以上増やすと比較の手間が膨らみ、各社への説明も雑になって、かえって精度の低い見積もりが並びます。大事なのは社数より「同じ条件で依頼すること」。伝える内容の整理にはブース発注のオリエンシートの書き方が役立ちます。
Q. 発注はいつまでに済ませればいいですか?
目安として、会期の3か月前には決めておきたいところです。デザイン提案に2〜3週間、修正に1〜2週間、届出の締切が1〜2か月前、グラフィックの印刷に1〜2週間——と逆算すると、3か月前でもゆとりがあるとは言えません。木工ブースならさらに前倒しが安心です。
まとめ
発注先選びに「絶対の正解」はありませんが、判断はシンプルです。手続きの手間を最小にしたいなら指定業者、限られた小間で成果を最大にしたいなら外部の装飾会社。そして外部に頼むなら、届出・電気工事・搬入車両の3点を最初に確認する。これだけ押さえておけば、出展社マニュアルの装飾ページで手が止まることはなくなります。どちらを選ぶにせよ、早く動いた会社ほど選択肢は多く残ります。
東京フィルムアートでは、初めての出展でも安心の展示会ブース装飾サービスを提供しています。イメージ図を選ぶだけで概算見積もりがつくれる「NEIGHBOR」もぜひご活用ください。
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