「1小間で出展することは決まった。でも、ブースの装飾にいくら見ておけばいいのかが分からない」。初めての出展で、最初にぶつかるのがこの疑問です。調べると20万円という数字も100万円を超える数字も出てきて、かえって迷ってしまう。幅があるのは、ブースの「つくり方」が違うからです。
この記事では、1小間(約3m×3m)のブース装飾費を工法別に整理し、表示価格に含まれるものと別にかかるもの、そして総額がどう積み上がるのかを具体的な数字で示します。当社が公開している価格も、そのまま載せます。
1小間の装飾費は、工法で3つの価格帯に分かれる
1小間は間口約3m×奥行約3m、広さにして約9平方メートル。畳でいえば5枚半ほどです。ここにブースを建てるやり方が大きく3つあり、どれを選ぶかで金額の桁が変わります。
| 工法 | つくり方 | 1小間 | 2小間 |
|---|---|---|---|
| 壁だけプラン | 壁面と照明に絞った最小限の構成 | 18万円〜 | 28万円〜 |
| システムブース | 既製のアルミ部材とパネルを現場で組み立てる | 28万円〜 | 42万円〜 |
| 木工ブース | 木材を加工して造作し、塗装やクロス貼りで仕上げる | 72万円〜 | 105万円〜 |
※当社のブース見積もりサービス「NEIGHBOR」の公開価格(税別)です。木工ブースは参考価格。いずれも照明込みで、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金になります。
世の中の相場も、目安としてはこの3段階に近い分かれ方をします。ただし、どこまで含んだ金額なのかは会社ごとに違うので、金額だけを横に並べても比較になりません。工法の違いはシステムブースと木工ブース、どっちを選ぶ?で詳しく説明しています。
「〜」の先に何が乗るか。表示価格に含まれるもの・別にかかるもの
価格表の「18万円〜」「28万円〜」は、いわばブースの骨格の値段です。当社の場合は構造と照明までが含まれ、グラフィックは別料金。実際の見積もりでは、次の項目が乗ってきます。
| 項目 | 中身 | 金額が決まる要素 |
|---|---|---|
| 壁面グラフィック | ターポリン、パネル、カッティングシート | 面積と素材、デザインを誰がつくるか |
| 社名サイン | 上部の社名板、立体文字 | サイズと仕様 |
| 什器 | 受付カウンター、展示台、商談テーブル、椅子 | 台数、レンタルか造作か |
| 映像機器 | モニター、スタンド、再生機 | サイズ、台数、使う日数 |
| 電気 | 主催者に申し込む電気工事と使用料、ブース内のコンセント | 使う機器の合計ワット数 |
このうち振れ幅が大きいのは、什器とグラフィックです。カウンターを造作すると1台あたり5〜10万円が目安ですが、レンタルなら数千円〜2万円程度で収まります。グラフィックは「背面に1枚」か「3面すべて」かで面積が3倍近く変わります。出力物の種類と入稿の流れは展示会ブースのグラフィック(出力物)の作り方と入稿の基本にまとめました。
見積書を受け取ったら「含まれていないものは何ですか」と必ず聞いてください。確認する項目は展示会ブースの見積書で、契約前に確認すべき7項目が参考になります。
展示会ブースかんたん見積もり「NEIGHBOR」
1小間のブース、いくらでつくれる?
いずれも1小間(3m×3m)・税別。照明込みで、ターポリンやパネルなどの装飾は別料金です。
同じ1小間でも、総額はこう変わる。3つのモデルケース
骨格の価格に上の項目を足すと、総額はどのくらいになるのか。初出展でよくある3つのパターンで目安を出します。
| パターン | 構成 | 装飾費の目安 |
|---|---|---|
| まず出てみる | 壁だけプラン+背面グラフィック1面+レンタルのカウンター1台 | 30万円前後 |
| 標準的に整える | システムブース+壁面グラフィック2〜3面+社名サイン+レンタル什器+モニター1台 | 50〜70万円 |
| 世界観をつくり込む | 木工ブース+造作カウンター+全面グラフィック+モニター | 100〜130万円 |
※組み合わせによる目安です。展示物の大きさ、グラフィックの量、会期の日数によって上下します。
見てほしいのは、金額そのものより「段差」です。骨格の価格だけで比べると、壁だけプランとシステムブースの差は10万円。一方、システムブースと木工ブースの差は44万円あります。つまり、1小間の予算を大きく左右するのは「木工にするかどうか」の一点です。
初出展なら、1つめか2つめのパターンで出て、反応を見てから翌年の投資を決める順番が堅実です。仕上がりの違いは、施工事例の写真で見比べてください。
装飾費のほかに、1小間でもかかる費用
装飾費は、出展費用の一部にすぎません。1小間でも、小間代(出展料)、電気や通信の使用料、印刷物とノベルティ、スタッフの交通費・宿泊費、展示物の運搬費が別にかかります。
小間代は展示会ごとに違うので、出展要項で確認します。目安として、装飾費と同じくらいの小間代がかかり、さらに印刷物や人にかかる費用が装飾費の3〜5割ほど乗ると考えておくと、大きくは外れません。装飾費が50万円なら、総額は115〜125万円ほどというイメージです。
電気は申込みを忘れると当日使えません。手順は展示会ブースの電源・インターネット回線の申込みと、当日つながらない対策に、費用全体の考え方は展示会の出展費用、何にいくらかかる?にまとめています。
「相場」を調べるより先に、自社の上限を決める
相場を知る目的は、平均に合わせることではありません。自社がいくらまで出せるかを判断する材料にすることです。おすすめは、回収の見込みから逆算するやり方。たとえば出展の総額が120万円で、1件受注したときの粗利が40万円なら、3件の受注で元が取れます。3件が現実的でないなら、総額を下げるか、目的を「見込み客の名刺100枚」に置き直すかです。
上限が決まったら、装飾会社には予算を隠さずに伝えてください。「装飾は50万円まで。優先したいのは正面からの見え方と、商談テーブル1セット」と条件で伝えると、その範囲でいちばん効く案が返ってきます。予算を伏せると無難な案しか出せず、やり取りが1往復増えます。
よくある質問
1小間で木工ブースにするのは、もったいないですか?
もったいないとは限りません。ブランドの印象が成約に直結する高単価の商材や、同じ造作を複数の展示会で使う前提なら、十分に合理的です。ただ、初出展で反応がまだ読めない段階なら、システムブースにしてグラフィックへ予算を回すほうが費用対効果は読みやすくなります。
見積もりが予算を超えたら、どこから見直せばいいですか?
工法、造作の面積、什器、印刷部数の順に見直すのが基本です。社名サインと照明は、削ると成果に響くので最後まで残します。具体的な進め方は展示会ブースで削っていい費用・削ってはいけない費用をご覧ください。
まとめ
1小間のブース装飾費は、壁だけ・システム・木工という工法で価格帯が3つに分かれます。当社の公開価格では18万円〜、28万円〜、72万円〜。ここにグラフィック、什器、映像機器などが乗り、総額は30万円前後から130万円程度まで広がります。
大切なのは相場の真ん中を探すことではなく、自社の上限を決めて、何を優先するかをはっきりさせること。見積もりは、金額より先に「何が含まれているか」を確かめてください。
東京フィルムアートでは、初めての出展でも安心の展示会ブース装飾サービスを提供しています。イメージ図を選ぶだけで概算見積もりがつくれる「NEIGHBOR」もぜひご活用ください。
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